住民税と給与の関係

住民税とは、市町村民税(特別区の場合は特別区民税)と都道府県民税の総称です。その年の1月1日現在の住所地の市区町村及び都道府県が課税することになっています。

住民税の計算の仕方や納税方法、また所得税との違いはどうなのでしょうか。

 

住民税の計算方法

 

住民税には大きく分けて、均等割と所得割という2種類の方法で計算されます。どちらも前年中の所得額が基本となりますが、算出方法は異なります。

 

均等割

個人に対して、所得金額の大小を問わず均等の額によって課される住民税(道府県民税・市町村民税)。市町村の規模に応じて3000円から4000円であったのが、2004年の税制改定により、道府県や市町村の規模とは関係なく一律年額4000円(道府県民税1000円・市町村民税3000円)となった。

また、生計が同じである配偶者は収入の額にかかわらず非課税であったが、05年度以後は一定の非課税限度を超えると課税される。

 

所得割

 

前年の所得を基準にして計算された税額

所得割の税率は、市町村民税と都道府県民税とを合わせて5%から最高13%までで、所得が多くなるにつれて段階的に税率が高くなります(超過累進課税といいます)。

※原則、給与から控除し賞与からは控除しません。
 

住民税非課税の要件

 

均等割・所得割とも非課税となる人

 
以下の要件に該当される人は、均等割・所得割とも非課税です。

 

均等割が非課税となる人

前年中の合計所得金額が次の算式で求めた額以下の人は、均等割が非課税です。

本人のみ 控除対象配偶者又は扶養親族がある場合
35万円 35万円×(控除対象配偶者+扶養親族数+本人)+21万円

 

所得割が非課税となる人

前年中の総所得金額等の合計額が次の算式で求めた額以下の人は、所得割が非課税です。

本人のみ 控除対象配偶者又は扶養親族がある場合
35万円 35万円×(控除対象配偶者+扶養親族数+本人)+32万円

 

住民税の非課税限度額について

 
住民税の非課税限度額について自治体や条件によって異なりますのでご注意ください。一例として参考にしてください。

 区分  所得金額  条件 収入金額
障害者・未成年者・寡婦・寡夫の人 125万円以下 給与収入のみ  2,044,000円未満
 公的年金のみ 65歳未満  2,166,667円以下
65歳以上  2,450,000円以下
扶養親族なしの人 35万円以下 給与収入のみ  1,000,000円以下
 公的年金のみ 65歳未満  1,050,000円以下
65歳以上  1,550,000円以下
(所得税の非課税限度額) 38万円以下 給与収入のみ  1,030,000円以下

 

住民税の納税の方法

 
住民税の納税の方法には、特別徴収と普通徴収の2種類があります。

~住民税を納めるのは翌年の6月から~

住民税は、所得があった年に納めるのではなく、その翌年から納める後払い方式です。

毎年1月~12月までの1年間の所得に対して、翌年の6月からの納付になっています。

例えば、1月~12月までの所得に対する住民税は、

・会社員の場合
6月~5月の給料から天引き
したものを、勤務先の会社が各市区町村に納付します。(特別徴収)

・自営業の場合
6月、8月、10月と2009年1月の4回に分けて、自分で直接納付します。(普通徴収)

会社員の納付方法は、退職の有無によって、次の3つのケースがあります。

1.継続して会社に勤務
2.会社を1月~5月に退職
・・・1月~5月のどの月に退職しても、5月までの住民税は退職時に、
一括で給料から天引きされます。
3.会社を6月~12月に退職
・・・6月~12月のどの月に退職しても、退職月の住民税だけが
給料から天引きされます。

 

住民税と所得税のちがい

 

住民税所得割は、所得税と同様所得を基準として課税されますが、前年課税と現年課税や賦課課税と申告納税というように課税の方法が異なります。

また、所得税は所得の再配分機能が強いのに対して、住民税は区民の皆さんの地域に密着した行政サービスを行うための共同負担という性格を持っています。

このため、税率や控除額などが次のように異なります。

 

税率の比較

 
住民税と所得税の違い(東京都の場合)

住民税 特別区民税
所得割 課税標準額 税率 速算控除額
全部 6% なし
均等割 3,000円
都民税
所得割 課税標準額 税率 速算控除額
全部 4% なし
均等割 1,000円
所得税 課税標準額 税率 速算控除額
(18年度分まで) 330万円未満 10% なし
900万円未満 20% 330,000円
1800万円未満 30% 1,230,000円
1800万円から 37% 2,490,000円
所得税 課税標準額 税率 速算控除額
(19年度分以降) 195万円以下 5% 0円
330万円以下 10% 97,500円
695万円以下 20% 427,500円
900万円以下 23% 636,000円
1,800万円以下 33% 1,536,000円
1,800万円から 40% 2,796,000円

 

所得控除の比較

 
住民税と所得税の比較

住民税 所得税 差額(人的控除)
基礎控除 33万円 38万円 5万円
障害者控除 26万円 27万円 1万円
特別障害者控除 30万円 40万円 10万円
寡婦控除 26万円 27万円 1万円
特別寡婦控除 30万円 35万円 5万円
寡夫控除 26万円 27万円 1万円
勤労学生控除 26万円 27万円 1万円
配偶者控除 33万円 38万円 5万円
同居特別障害者である配偶者控除 56万円 73万円 17万円
老人配偶者控除 38万円 48万円 10万円
同居特別障害者である老人配偶者控除 61万円 83万円 22万円
配偶者特別控除(限度額) 33万円 38万円 5万円
扶養控除 33万円 38万円 5万円
同居特別障害者である扶養控除 56万円 73万円 17万円
特定扶養控除 45万円 63万円 18万円
同居特別障害者である特定扶養控除 68万円 98万円 30万円
老人扶養控除 38万円 48万円 10万円
同居特別障害者である老人扶養控除 61万円 83万円 22万円
同居老親等扶養控除 45万円 58万円 13万円
同居特別障害者である同居老親等扶養控除 68万円 93万円 25万円
生命保険料控除(限度額) 7万円 10万円 一般のみの場合はそれぞれ5万円と3万5千円
地震保険料控除(限度額) 2万5千円 5万円 (注)参照
寄附金控除 10万円 5千円 (注)参照

 

注:雑損控除
雑損控除の計算で〔(差引損失額)-(総所得金額等)×10%〕の計算式で算出する額は、所得税と住民税の総所得金額等が異なるときは、雑損控除額が異なる場合もあります。

注:医療費控除
医療費控除は、〔支払った医療費-補填された金額-所得の5%または10万円のいずれか少ないほう〕で算出する額は、所得金額が所得税と異なる場合は医療費控除額も異なってくる場合があります。

注:地震保険料控除
平成19年分以後の各年に、平成18年12月31日までに締結した長期損害保険料(「旧長期損害保険料」といいます)の支払額がある場合には、最高10,000円を地震保険料控除の額として控除することができる経過措置が設けられています(他の地震保険料による控除額と合わせて最高25,000円)。

注:生命保険料控除
生命保険料控除の限度額は一般のみで所得税が50,000円のところ住民税は35,000円です。個人年金とあわせた限度額は所得税が100,000円のところ、住民税は70,000円です。

(参考)所得控除額が同じもの
・社会保険料控除・小規模共済等掛金控除

 

お問い合わせは佐伯社会保険労務士事務所まで

 



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